December 11, 2004

July 20, 2004

スチームボーイ

映画

大友克洋監督の久々の長編、スチームボーイを観たー!!
こっからはネタバレなので...

電気ではなく、蒸気機関が発達しそれを主エネルギーとする19世紀イギリスが舞台で、その超高密度高圧力の発明品スチームボールをめぐる140分。要約すると科学者一家のスチム家のめちゃくちゃデカイ親子喧嘩。

蒸気のモクモクとした感じとか、機械たちの動きとか、登場する様々な乗り物(一輪の車など)とか、蒸気で城飛んじゃったり!! 大友得意の「街ぶっ壊し!」とか映像的見どころは満載。蒸気をエネルギー源とする世界という設定もおもしろい。けども...

どうにも脚本的な部分が詰めれてないのが残念。ツッコミどころが多すぎるんだよなー。
例えば、駅舎に突っ込むシーンとか以外とアッサリだし、街を壊しちゃイカンからってテムズ川で爆発させようってのも川スゴい事になっちゃうだろって点で納得いかんし。
登場人物の行動にも不可解な点が多く、例えば、ロイド博士は城と運命を共にするとかいってしてねーし、アルフレッドがレイを手づかみマシーンで襲う必要全然感じられんし等等。レイの科学に対する好奇心のようなものをもっと描いた方がいいはずだし、スカーレットの心情の変化みたいなのももっとウマく描けたんじゃないか。キャラだちしてないキャラが多すぎる。

おもしろかったのがエンディング。その後のレイ達の話しがエンドロールのバックで静止画で展開していく。

どうやらちょいと批判を浴びている「声」に関してはオレは全然問題なしでした。杏ちゃんも、顔が浮かんじゃうって点(これは芸能人ならどうしようもない)以外ではすごくよかったし、小西真奈美もよいし、滑舌が悪いとか言われてるロイド博士も味がでてて良いと思った。
こういう批判がでるのもすべて脚本の完成度の低さから来ているのではないかと思う。

オレは映画をお話:映像=7:3ぐらいで観てるので、脚本が面白くないと全然ダメです。というより面白いお話に裏打ちされたかっこいい映像が好きなので、今回に関しては残念でした。

もう続編が決定しているようで...期待しときます!

July 19, 2004

茶の味

映画
tea.jpg 石井克人監督の「茶の味」を観る。
いやーオモロい!映画でこれだけ笑えるものか、というぐらいオモロい。 でもただ笑えるだけじゃなかった。キャラ、ストーリーがもつどこかフワフワした不思議な空気感。それを裏打ちする田園風景、CG、アニメーション等の映像。新しい世界観を体験。なんだか幸せな映画だな。すげー楽しいぞこれ。 ★★★

July 03, 2004

STAND ALONE COMPLEX

映画

S.A.C.jpg

いやー、もうヤバいです。攻殻機動隊 S.A.C
おもしろすぎです。クオリティ高けぇー。
ある人にDVD借りて観てるのだがもう次のが出るのが待ち遠しくてしょーがない。
中でも特にお気に入りなのは、情報端末の描写。
モニターの感じとか、3次元的なモニタ表示とかスゲーかっこいい。
あと笑い男ロゴ(上画像)。
あとは全編のテーマともなっている、「STAND ALONE COMPLEX」という概念。簡単に言えば、なんのつながりも持たない個別の集合体ってとこか。なんだか解釈は難しーので誰かにおまかせするとして、建築アイデアコンペに使えそな概念だなーとか思ったり。そう思うヤシがいっぱいいそうだなとも思ったり。
上リンクの公式サイトまでカコイイ&内容充実で必見。

June 20, 2004

大魚

映画

ティム・バートン監督「ビッグフィッシュ」を観る。
かなりよかった。なんつ−か幸せにあふれた映画でした。
特に、妄想部分?(ファンタジー?)の描き方がスゴくよくて、ユーモアのセンスやら、CGとか合成とか特有の嫌らしさの無さとか。
あとユアン・マクレガーのどうしようもないウソ臭い演技が逆にはまってたり。
という訳でオススメでつ。

May 03, 2004

イノセンス

映画

ようやく観た。なんていうかかなり難しい。哲学的引用がバンバンでてきてわけわからん。聖書とか。そういう引用はそれに秘められたメッセージや世界観の構築、物語進行のツールであることはわかるけど、観ている方にとっては途中でわけわかんなくなって映画に入れなくなる。つくり手側の自己満になっちゃってるんじゃなかろうか。なんかやけにシリアスな感じだし。それにあらかじめ攻殻機動隊を観てないとツライ内容。なので物語に関してはかなり不満。
でも映像は最高にかっこいい。約30年後の日本という設定。「中華ゴシック」たる舞台設定が逸脱。ブレードランナーとも共通するこういう感じの未来像としてはもうこれが限界というぐらいに洗練されている。建物や身体を映像が取り巻いているのが印象的で、オレンジ色のモニタがカコイイ。でも何度かでてくるCGの部分はいかがなものか。あんまりにもCG,CGしすぎててツラかった。

January 15, 2004

五十嵐隊長授業

建築 , 映画

今日はM1の授業で、五十嵐太郎さんの講議に紛れ込む。

前半は「過防備都市」というタイトルでセキュリティ等の話し。
興味深いのは「シェルターからスキャナーへ」という話しで、管理の仕方が、他者を物理的に排除するシェルターではなく、セキュリティの設定によって万人を管理する情報空間(スキャナー)へ移行していると。仙台メディアテークの古谷案を例に挙げていた。(図書館の本を情報管理して、本を置く場所は自由という点で。)
あと犯罪発生マップがおもしろい。研究やってるとこういうのに過剰に反応してしまう。

後半は「都市論としての押井守」。
「イノセンス」の予告版や「甲殻機動隊」「パトレーバー」を観ながら、押井守は建築、都市の様式等の美術設定によって意図的に世界観をつくり出しているという話しを聞く。今度のイノセンスのテーマは「中華ゴシック」らしい。なんかいいね中華ゴシック。イノセンスは予告みただけでも相当カコイイ。観に行こ。

その後は恒例のお食事会というか飲み。
ちょっと自分の研究であるコインパーキングの話しをする。
五十嵐さんの方が使えそうな情報をよく押さえていた。自分の勉強不足を再認識。

そう!講議中も思ったのだけど、五十嵐さんはやっぱり情報を捕まえるのがウマイ。
一般的なニュースでも流れているような所を的確に押さえている。そういう誰もが知っていそうな事を都市の話しとして話すのがウマイ人だと思った。